第19回 北緯40°秋田内陸リゾートカップ 100キロチャレンジマラソン 

(きっと いつかは 鷹巣まで・・・)

結果は、これ。



まとめた写真はこちら
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受付〜前夜祭 大会当日


受付〜前夜祭がおわり、いったん帰宅して準備して一眠りして、午前2時半に出発。

例によって、やっぱり気温が気になるおとう選手。途中にある気温の表示は10度。いいねー。これくらいがちょうどいいね。なんて思ってたけど、会場の場内アナウンスでは、本日の予想最高気温は24度。なんて言ってます。暑がりで虚弱体質のおじさんは、これじゃ絶対にもたないな・・・。と。

10時くらいになったら、おそらく結構気温が上がってくるだろうから、それまでに少しでも距離を稼いでおかないと。の思いがありました。














スタート前、スターウオーズのテーマが流れます。いまどきこれ?って正直一瞬思ったけど、でも、なんか、合ってます。ばっちりです。これからがんばるぞ。の気持ちにぴったりでした。それに、アナウンスで「がんばるぞ〜 鷹巣で会うぞ〜 いくぞ〜」って盛り上げてくれて、とってもいい雰囲気でした。

そしてスタート。始まった。走り出してしまった。どこまで行けるんだろう?どうなるんだろう?途中で倒れるのかな?いやになって投げ出すのかな?苦しくて泣いちゃうのかな?と、不安だらけの出発。














武家屋敷を通り抜けて、国道に出て、橋を渡って・・・。なんかみんなゆっくりだなぁ。だよね、100キロ先まで行くんだから、これが正解だよね。それにしてもゆっくりだなぁ。このまま暑くなってきたら、あんまり進まないうちに終わっちゃうかもしれないなぁ。大丈夫かなぁ。まぁ、キロ7分を維持してがんばらなきゃなぁ。と走ります。

最初の5キロ、33分56秒。お、いいね。
次の5キロ、33分00秒。いいかも。

たぶん気温は10度くらい。寒さ対策にビニール袋のカッパを着てる人。薄いウインドブレーカーを着てる人。ランニングシャツだけの人。アフロの人。いろいろいます。ぼくにとっては、1日じゅう今のままの気温でもいいな。って思えるくらいの感じで、いつもの格好。あ、いつもとちがうのは、帽子をかぶってること。晴れの日長時間走るのに帽子は必需品。って書いてあったから、似合わないんだけどかぶってみました。

気温は低いんだけど寒いとは感じないで最初のエードに。バナナを食べようとしたら、手がかじかんでて皮がむけない。手袋してたほうがよかったみたい。

エードでは、バナナ2きれ、ごはん1こ塩付けて、オレンジ1かけ、そしてサロンパス。飲み物は持ってるアクエリアス。とにかく走るスピードが遅いんだから、とまる時間は少しでも短く。これが鉄則。サロンパスを吹き付けたら速やかに走り出します。これの繰り返し。






















だんだん上りがきつくなりはじめて、歩いたほうがいいところはきちんと歩いて、5キロ43分なんてペースになって、でも、長い目でみたら、まだ心配いらない、取り返せる。って思いながら走って。そのうちに“あの峠”にきて、がんばって、がんばって、がんばって上りきって。
































上りきれた!まずは一区切りだ。って喜んで。後は下り。もちろん疲れた体に下りはキツいってわかってたから、ゆっくり上手に下りましょう。と思ったんだけど・・・

下り始めたとたん、ほんとにそのとたん、膝にきました。痛い。痛すぎ。こんなに?なんで?って思うほど痛い。それだけここまでのダメージが大きいってことでしょうね。結構ショックでした。だましだまし走り続けます。

気がついたら“45キロ地点”の看板。あれ?42.195の表示はないんだっけ?フルマラソンだったら。の記録はやっぱり気になるから計っておきたかったんだけど、しかたないですね。ちなみに45キロは5時間39分28秒。この峠があっての、初めてのフルの距離での、この時間なら、まあまあかな!?って感じでした。












フルは通過できたし、上りきれたし、次は50キロ地点を目指して!
でも、ヒザが痛い・・・。きつい。痛い。泣きたい。苦しい。トンネル暗い。怖い。

おー、ついにガソリンスタンドだ。そこは49.67キロ地点。おきまりのパターンで補給してスタート。でもなんだかこのあたりから走れない。走ろうとがんばってもなんだか足が前に出ない。50キロまでの330メートルがとっても遠い。50キロの看板で6時間19分01秒。

ということは残り50キロを6時間40分で。ん〜。
痛いし、遠いし、これは、たぶん、おそらく・・・。










ここからはもう、歩く〜走る〜歩く〜〜〜走る〜、の繰り返し。そのうちに走れる距離が100メートルくらいになり、50メートルも走れなくなり、ほとんど歩くだけに。
ここまでのアップダウンに比べたらほとんど平坦なところを、5キロ移動するのに52分もかかるようになり、こりゃもうムリだな。と。

でも、走れないけど歩けるんだから、進めるうちは進もう。どこまで行けるか。がんばろう。


気持ちの中に、
あの峠を上りきりたい。上りきれれば、まぁヨシ。と。
フルマラソン分は走りたい。走れたら、まぁ満足するかな。と。
半分まではたどり着きたい。半分行けたら、まぁ許してやるか。と。
そんな思いがありました。

まわりのランナーのペースについて。
ここまでのコースで、こんなぼくよりもゆっくりで、休みながらで、こんな感じでいいの?ぼくより遅いよ。ぼく以下はみんなリタイヤになってしまうんじゃ?なんて思ってたけど、それが大きな勘違いってことですね。100キロ先のゴールにたどり着くには。の、走り方の1つがたぶんそれ。

もちろんトップクラスの7時間台、8時間台で走りきる鉄人さんや、10時間くらいでゴールするみなさんには関係ないだろうけど、制限時間ぎりぎりで、へろへろでいいからゴールしたい。って思うんだったら、もっと頭を使って、ちゃんといろんな計算をして臨まないといけない。ってことですね。

ほんとうは、超暑がりの虚弱体質の根性なしのおじさんは、どんなに綿密に計算しても、科学的にも医学的にも精神的にも、今回は完走できる器じゃなかったのかもしれません。それなのに、心のどこかに「あの人100キロ走ったんだってよ。すごいね〜」って言われたい。かっこいい人になりたい。ってスケベ心があったんだと思います。ってゆーか、ありました。いいトシしてみっともないですね。

この手の遊びを楽しみたいなら、まず、その曲がった根性から鍛えなおさないといけないってことを実感しました。



参加した回数だけ完走して、あの人すごいって言われて、鼻高々になりたくて、リタイヤなんかしたらカッコ悪いような気がしちゃって、完走できないおれってなんてなさけないんだ、って思ったりして、なんとか50キロ走れるのはわかったから、次回は50キロの部に出て、がんばって完走証を手にして。それで満足しようかな。

なんて考えながらトボトボ歩いてたら、声かけられて、いろいろ話してたらその人は、今回が8回目、過去7回全部リタイヤ、最高は85キロくらいかな、今回もダメみたいだね。なんて笑いながら話してくれて。

それを聞いて、自分がなさけなくて、もちろん5回も10回も完走してる人のことは、言うまでも無く、すごくて尊敬してうらやましくてそうなりたいけど、でも、今の自分が考えてるのは「だめだから楽なほうへ」ってことだと気がついて、とっても恥ずかしくなって、完走できないからカッコ悪いんじゃなくて、逃げようとしていることがもっとカッコ悪いんだよ。って言われてるような気がして、とっても恥ずかしかったです。














ここに14時までにたどり着けないと終わりです。の関門に14時03分に到着。

ここで終わっちゃいました。暑くなる前に終わっちゃいました。ここまでは暑いって思わずにこれました。日差しは強いけど、走りやすい気温と走りやすい空気だったなぁ。って感じ。たぶんこれから、ここから先から暑くなったんでしょうね。

そのちょびっと先には、撮影ポイントの北緯40度のゲートが。そこの写真は欲しかったんだけど、これが現実。もう、撤去作業が始まってました。

いざ終わってしまうと、もう少し進みたかったなぁ。って思ったり。ここで終われた。もう休める。って思ったり。相変わらず勝手なおやじ。

ここでは整体の先生がマッサージしてくれるサービスがあって、汗臭くてへろへろのおやじ相手でもいやな顔ひとつせず、丁寧にケアしてくれました。とっても気持ちよかったです。ありがとうございました。
















リタイヤの届けをきちんとしないと、行方不明者扱いになります。リタイヤの人は、それ用のバスに乗らなきゃいけないと思っていたら、「会場でちゃんと届けをするのであれば、そのバスじゃなくてもいいですよ。」とのこと。

体力的にいちばんキツいだろうところをひたすら走るランナーを次々に追い越しながら車でゴールに向かっている自分は・・・。言葉がなかったですね。いま走ってるランナー全員がゴールできるかわからないけど、少なくとも、今車に乗ってる自分よりもすばらしいランナーであることは確かです。








これまでこの大会の様子がいくつかテレビ番組になってて、そこで放映されているとおりに、沿道には地元の人の応援が、たっくさんありました。みんなほんとうに心をこめて応援してくれていました。ほんとうにありがたいです。最初のうちは「おう、ありがとう。がんばるよ〜」なんて応えていたんだけど、へろへろになってからは、手を振るのが精一杯でした。ごめんなさい。



「どうせ無理だから、やっぱり走るのをやめよう、スタートすることをやめよう」って考えてた時「なさけないやつだな。いいからまず走れ♪」って言ってくれたウルトラセブンさんにとっても感謝しています。


結果はただの「リタイヤ」。
こんなに苦しくて辛くて痛くて泣きたくなる遊びは、他にはないでしょうね。
だけど、走ってよかった。


苦しくて辛くて痛くて泣きたくなるだけの、ぜんぜん楽しくない遊びだけど、
だけど、それなのに、なぜか、また参加したくなる遊びみたい。


いまの気持ちは 「来年は 今回よりも遠くまで」


ゆっくりと のんびりと はしりーと^^♪ の気持ちで がんばろうっと。














今回、おかあ選手がずっとサポートしてくれました。異常な汗っかきのおとう選手は、常にペットボトルを持って走ります。要所要所では必ずサロンパスが要ります。いい写真を欲しがります。おかげでと〜っても助かりました。ありがとう。と、これくらいにしといて。

あ、普段はほとんど歩かない動かないおかあ選手、サポートのためにちょこちょこ歩き回ったせいで、ふくらはぎがむくんで大変だとか・・・。ってゆーか、いつも全身むくんでますけど〜^^。



 



 
 第19回 北緯40°秋田内陸リゾートカップ 100キロチャレンジマラソン
 ささき家のアルバム♪ ささきけどっとこむ☆
2009